エアコンを久しぶりに使う際に、注意すべき点や必要なお手入れについてご存じでしょうか?
しばらく使っていないエアコンを急に稼働させると、思わぬトラブルが発生する可能性があります。
事前に正しい対処をしてからエアコンを稼働させることで、エアコンの寿命を伸ばし、快適に使い続けることができるでしょう。今回は、エアコンを久しぶりに使う時に注意すべきポイントやお手入れ方法について詳しく解説します。
エアコンを使う前のチェックポイントとお手入れ方法
久しぶりにエアコンを使うとき、いきなり電源を入れて稼働していませんか?
しかし、しばらく稼働していないエアコンを使う前には、いくつかのチェックポイントを確認し、適切なお手入れを行う必要があります。ひとつずつ見ていきましょう。
①電源の確認
まず、エアコンの電源プラグがしっかり刺さっているか、ホコリをかぶっていないか確認しましょう。しばらく稼働していないうちに、電源プラグが緩んでいたり、電源部分にホコリが溜まっていたりすることがあります。
緩んだ電源プラグとコンセントの隙間にホコリが溜まると、ホコリが湿気などの水分を吸収して電流が流れやすい状態になり、火災の原因になることがあります。エアコンを使わない期間は、必ず電源プラグをコンセントから抜き、ホコリがかぶらない状態にしておくことが大切です。
②フィルターが汚れていないか確認
フィルターが汚れていると、エアコンの効率が低下します。
エアコンの効率が悪いと、無駄に電力を消費して電気代が高くなってしまいます。また、フィルターの掃除をせずにエアコンを稼働させると、中に溜まったホコリやカビが空気中に舞い上がり、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こす可能性もあります。
カビが好む環境は温度20~30度、湿度60%以上です。特に、冷房運転をする夏の終わりは、梅雨の湿気も相まって、エアコン内部にカビが発生しやすい環境になっているので注意しましょう。
■フィルターの掃除方法
①フィルターを取り外してホコリを掃除機で吸い取ります。
②水洗いをし、フィルターをよく乾燥させてから元に戻して完了
エアコンを使用していなくても、内部にはホコリやカビが付着していることがあるので、久しぶりにエアコンを使う前には掃除をすることが大切です。
③室外機の確認
エアコン本体だけでなく、室外機の周りに障害物がないか、室外機のフィンの部分にホコリや汚れが溜まっていないかも確認しましょう。また、ドレンホースがゴミで詰まっていると、エアコンから水漏れすることがあります。ドレンホースは中をのぞいて、異常がないか確認してください。
室外機の確認は、見落としがちな項目ですが、室外機が正常に機能することでエアコンが効率的に稼働し、パフォーマンスの向上につながります。
④試運転をする
電源プラグやフィルター、室外機の確認ができれば、試運転をしてみましょう。
しばらくエアコンを稼働し、室内機から異音や異臭、水漏れ、異常を示すランプなどが点灯していないかチェックします。
異常があれば、運転を中止し、対処する必要があります。原因が分からない場合には、業者に修理や点検を依頼しましょう。
久しぶりに使うエアコンでよくあるトラブルと対応方法
久しぶりにエアコンを使う時に不調があると、慌ててしまいますよね。ここでは、よくあるトラブルと対応方法についてご説明します。
異音がする
エアコンから異音がする場合は、室外機に障害物がないか、フィルターにホコリや汚れが溜まっていないかを確認し、必要に応じて掃除を行います。
それでも改善しない場合は、エアコン内部の故障が疑われます。
部品の劣化や異物の混入が考えられるため、すぐに使用を中止し、専門業者に点検を依頼する必要があります。
異臭がする
久しぶりにエアコンを付けたときに異臭がする場合、フィルターやエアコン内部にカビやホコリなどの汚れが蓄積している可能性があります。
フィルターの掃除を行うほか、換気を行い、エアコン内部の湿気を取り除くことも有効です。
ただし、エアコン内部にカビが発生している場合は、個人での掃除では限界があります。専門のクリーニングサービスを利用しましょう。
冷暖房が効かない
エアコンを稼働しても冷暖房が効かない場合、フィルターの詰まりや室外機の故障が考えられます。また、エアコンの冷媒ガスが漏れている可能性もあります。
冷媒ガスとは、室内機と室外機を繋いでいる配管に存在するガスで、エアコンが冷暖房を効率よく行うために必要なものです。
何らかの原因で室内機と室内機を繋ぐ配管に異常が生じると、冷媒ガスが漏れてしまうのです。
この場合は、専門業者による冷媒ガスの補充が必要になりますので、早めに手配しましょう。
リモコンが反応しない
リモコンが反応しない場合、まずは新しい電池に交換してみましょう。原因が電池切れではない場合は、リモコンをリセットすることで正常に動作することもあります。
それでも反応しない場合には、メーカーや家電量販店でリモコンだけを購入することもできます。取扱説明書で型式を調べて問い合わせてみましょう。
ただし、リモコンを購入してもエアコン本体に問題がある場合は、無駄な出費になってしまうため注意が必要です。エアコンの機種によっては、エアコン本体に自動運転のボタンが付いていることがあります。手動でボタンを押してエアコンを稼働し、本体に問題がないかを確かめてからリモコンの買い替えを検討しましょう。
エアコンを久しぶりに使う前に掃除が必要な理由
エアコンの掃除をせずに使用すると、どのようなリスクがあるのでしょうか?エアコンを久しぶりに使う前に掃除が必要な理由について解説します。
アレルギーの原因になる
エアコン内部にホコリやカビが溜まっていると、エアコン稼働時に有害物質が室内に放出され、アレルギーや喘息の原因になってしまいます。
特に免疫力の低下している高齢者や赤ちゃんの場合は、肺炎や感染症を引き起こすことも。
家族の健康を守るためにも定期的な掃除を行いましょう。
部屋にカビや臭いが付着する
エアコン内部のカビや汚れは、使用時に部屋中に拡散します。エアコンの空気と共に部屋全体にカビの臭いが広がると、不衛生で不快な環境になってしまいます。事前にフィルターや送風口、フィンなどのパーツをチェックして、汚れを取り除きましょう。
消費電力が増加する
エアコンのフィルターや内部が汚れていると、冷暖房効率が低下し、余計な電力を消費することになります。また電気代が増加するだけでなく、エアコン自体の寿命も短くなってしまいます。定期的な掃除でエアコンの効率を保ちましょう。
まとめ
エアコンは、快適な生活を送るための重要な家電です。しかし久しぶりに使用する際には、適切なチェックとお手入れが必要です。
異音や異臭、冷暖房の効きが悪いなどのトラブルを未然に防ぐために、フィルターや室外機の清掃、電源の確認、試運転の実施などの対策を行いましょう。
また、定期的なメンテナンスを行うことで、エアコンの性能を維持することができます。健康と快適な生活を守るために、エアコンの正しい使い方とメンテナンスを心がけましょう。