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今年の夏は、9月を過ぎても30度を超える日が続き、10月に入ってもエアコンが手放せないという声が多く聞かれます。
「涼しくしているのに体がだるい」
「頭が重い」
「なんだか疲れが取れない」
その不調、もしかすると冷房疲れ(冷房病)が原因かもしれません。
秋なのに体が重いと感じている方へ、今回は冷房で体がだるくなる原因と、今日からできる簡単な対策をわかりやすく解説します。
なぜ冷房で体がだるくなるのか?

冷房をつけているのに体がだるくなるのは、体温調整機能の乱れが原因です。
ここでは、その仕組みと冷房が体に与える影響を詳しく見ていきましょう。
自律神経が乱れる仕組み
人の体は、外気温に合わせて血管を広げたり縮めたりしながら、体温を一定に保つ仕組みを持っています。
ただ、長時間エアコンの効いた部屋にいると、この調整機能がうまく働かなくなり、自律神経が乱れてしまうのです。
特に注意したいのが「足元の冷え」です。
冷たい空気は下にたまる性質があるため、オフィスや自宅で長時間座っている人は、下半身だけが冷えて上半身との温度差が大きくなる傾向があります。この足元の冷えが血行を悪くし、肩こり・頭痛・倦怠感といった症状を引き起こします。
温度差が疲労を蓄積させる
外出時と室内の気温差が7度以上になると、体は急激な温度変化に対応するためエネルギーを消耗します。
たとえば、外気温が32度、室内が25度という状況が続くと、出入りするたびに体は必死に体温を調整しようとします。
この温度差が大きい日が続くと、知らず知らずのうちに疲労が蓄積し、寝ても疲れが取れにくくなるのです。
冷房による「冷房病」とは?

「冷房病」という言葉を聞いたことはありますか。
ここでは、冷房病の正体と、特に注意が必要な人について解説します。
冷房病の症状と正体
医学的に「冷房病」という正式な病名はありませんが、一般的にはエアコンによる冷えや自律神経の乱れが原因で起こる体調不良のことを指しています。
冷房病によって引きおこる症状は主に以下の通りです。
■主な症状
1. 体のだるさ、倦怠感
2. 頭痛、頭の重さ
3. 肩こり、首のこり
4. 手足の冷え
5. 胃腸の不調(食欲不振、下痢など)
6. むくみ
7. 睡眠の質の低下
特に、女性の方や冷え性の方は、下半身への血流が滞りやすいので、むくみや冷え、疲れやすさを感じやすくなります。
また、冷房病には、子供や高齢者の方もなりやすい傾向があるので、足元を冷やさない、温かい飲み物を飲むなど内側から暖まるような心がけが必要です。
今日からできる!冷房疲れの簡単対策

ここからは、冷房疲れを防ぐために今日から実践できる具体的な対策をご紹介します。身体を冷やしすぎない、冷えをためない、冷えをリセットすることがポイントです。
対策① エアコン設定は「27〜28℃」を目安に
日中はまだ暑い日もありますが、室温を25℃以下に設定sひてしまうと冷えすぎの原因になる上に、電気代も上がってしまいます。
快適に過ごせる目安は27~28℃といわれているので、扇風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させると体感温度を下げつつ冷えを防ぐことができます。
💡おすすめの使い方
1)除湿モードを活用
湿度が下がるだけで体感温度が下がり、設定温度を上げても快適に感じやすくなります
2)フィルター掃除をこまめに
汚れたフィルターは冷却効率を下げ、必要以上に設定温度を低くしてしまう原因になります
対策② 「三つの首」を温める
「首」「手首」「足首」は、太い血管があるため、ここを温めるだけで体全体の血行を良くしてくれます。
ネックフォーマーを使用したり、ひざ掛けを常に常備するようにしましょう。
対策③ 生姜をとり入れる
生姜には「ジンゲロール」といった成分が多く含まれており、これが血管を広げてけて血液の流れを良くし、体の隅々まで血液を届ける働きがあります。
また、生姜を加熱すると「ショウガオール」という成分に変化して、これが代謝を高め、体の中心から熱を生み出す働きがあります。
ぜひ生活にとりいれてみてください。
対策④ 室内でも軽く動くことが大切
エアコンの効いた室内で一日中座っていると、筋肉がこわばり、血流が悪化します。
デスクワークの中田はぜひ以下の方法を仕事時間やスキマ時間に取り入れてみてください!
| 動作 | 効果 | 実施頻度 |
|---|---|---|
| 肩回し | 肩こり予防、血行促進 | 1時間に1回 |
| かかと上げ下げ | ふくらはぎのポンプ機能活性化 | 1時間に1回 |
| 背伸び | 全身の血流改善 | 気づいた時に |
| 首回し | 首こり予防、自律神経調整 | 1時間に1回 |
秋こそ注意したい温度差疲労
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期です。ここでは、秋特有の温度差による疲労とその対策について解説します。
昼夜の気温差が体を疲れさせる
季節の変わり目は、昼間は暑くても朝晩は冷えるなど、気温差が大きくなります。この時期に冷房をつけっぱなしにしていると、体がさらに混乱し、自律神経のバランスが崩れてしまうことも。
まとめ
冷房疲れや冷房病は、冷えと自律神経の乱れが重なることで起こります。
✅今日から実践できる5つの対策
・エアコンの設定温度は27〜28℃に → 体への負担と電気代を軽減
・直接冷気を浴びない → 風向きと配置の工夫で冷えを防ぐ
・「三つの首」を温める → 首・手首・足首を意識的に保護
・温かい飲み物を選ぶ → 内側から体を温める習慣づくり
・湯船に浸かる → 冷えをリセットして睡眠の質を向上
これらは、どれも今日からすぐにできる小さな習慣です。
まだまだ残暑が続く今年の秋。冷やしすぎないことと、冷えをリセットすることを意識して、冷房疲れを防ぎましょう。
体が「だるい」「重い」と感じたら、それは体からのサインです。小さな対策の積み重ねで、季節の変わり目を快適に過ごせます。




