エアコンの暖房を使う季節は、特にウイルス対策が気になるもの。
使い方によってはウイルスの温床になってしまう…という話も耳にします。しかし実際のところ、エアコンを清潔に正しく使うことによって、ウイルス対策につながります。
なぜエアコンがウイルス感染リスクを高めると言われているのでしょうか?その理由と、ウイルス感染対策になるエアコンの使い方をご紹介します。
エアコンがウイルス感染リスクを高める理由とは?
結論として、エアコンを使うことでウイルスに感染しやすくなるとは限りません。ただし、エアコンの使い方によっては、ウイルスが部屋中に広がってしまうリスクはあるのです。
次のような条件は特に注意が必要です。
エアコンのフィルターを掃除していない
エアコンはろ過装置のフィルターがついています。このフィルターの網目は粗く、ホコリなどはキャッチするものの、ウイルスといった目に見えない極めて小さい粒子は通り抜けていってしまいます。
するとエアコン内部に到達し、そのまま空気中に漂ったウイルスを吸い込んでまた外に排出することを繰り返すのです。
その結果、空気中に新型コロナウイルスやインフルエンザといったウイルスが蔓延し、感染につながる可能性があります。
換気しないままエアコンを使っている
エアコンを使っていると、部屋を閉め切るため空気がその場に長時間留まります。エアコンを通じてウイルスを含んだ空気が対流し続けないように、こまめな換気が必要なのです。
実際に新型コロナウイルスは、固形物の表面なら2~3日、空気中であっても3時間ほど生存可能という研究データがあります。
参考:ジアファイン
https://toyosogyo-jiafine.com/news/wirusseizon/
換気しないまま空気中で生きている新型コロナウイルスを吸い込んでしまえば、その部屋にいる全員が感染するリスクも高まってしまうのです。
エアコン使用による喉の乾燥
エアコンは湿度が下がり、乾燥しやすい空間になってしまいます。風を送り続けるため、加湿をしなければ、気づかないうちに喉の乾燥からウイルス感染しやすい状態につながります。
特に冬場は、ただでさえ気温が低く湿度も下がっています。乾燥しやすい時期にエアコンの暖房によって、空気中の水分が減れば喉も乾いてしまうのです。
中でも睡眠中は水分補給もできないため、日中は水分をしっかり飲んでいてもとっていても眠っている間の乾燥は防げないため注意が必要です。
エアコン使用時のウイルス感染対策6選
エアコンを使うのなら、こまめな換気とウイルス対策のために空気をきれいに保つことを心掛けましょう。ウイルスが流行るシーズンは、特に感染対策を入念にすることをおすすめします。
清潔で安全にエアコンを使うための対策方法をご説明します。
定期的に窓やドアを開けて換気する
エアコンを使っている時の換気は、最低でも2時間に1回行いましょう。新型コロナウイルスは空気中で3時間ほど生存でき、表面に付着したものだと3日ほど生き延びます。
そのため、空気中のウイルスを大量に吸い込まないように、3時間以内に換気してエアコンの空気によって室内に蔓延させないことが重要です。
窓を開ける場合は1か所ではなく、風の通り道を作りましょう。窓と扉や窓同士が向かい合った場所を2か所開けて、空気を外に流すイメージで換気してください。
抗ウイルスフィルターをエアコンに設置する
エアコンの吸気口や、内部に貼る抗ウイルスフィルターを設置する方法もあります。フィルター内の銅イオンによる殺菌や、フィルターによるウイルスやホコリのキャッチで、空気を正常化。
吸気口よりも目がとても細かく、浮遊しているホコリやウイルスが内部まで入りにくくなるのです。汚れた空気をそのまま取り込まないうえ、定期的に交換すれば清潔にエアコンを活用できます。
2週間に1度はエアコンフィルターを掃除する
エアコンフィルターの掃除は2週間に1回以上が目安です。特に毎日使用する夏場や冬場は、こまめな掃除が大切です。エアコン内部に付着したウイルスは、3日ほど生き延びるうえ湿気によるカビのリスクも高まります。
フィルターが汚れたままだとエアコンの効きそのものも悪くなり、電気代がかさむなどデメリットがたくさんあります。そのため、定期的にフィルターを掃除して、細かいホコリをきれいにしましょう。
むやみに送風モードを使わない
ウイルスが気になる季節は、むやみに送風モードを使わないことも大切です。送風モードは室内の空気を取り込んで、またエアコンから排出するという循環システムです。
温めたり冷やしたりした空気を部屋全体にまんべんなく届けることが目的のため、送風モードを使うとウイルスが部屋中に広がる可能性があるのです。特に換気する前の室内はウイルスが滞留している可能性があるため、換気をして空気を入れ替えた状態で送風モードを使いましょう。
帰宅後のうがい手洗いで部屋にウイルスを持ち込まない
帰宅後のうがい手洗いによって、ウイルスをエアコンのある部屋に持ち込まないことも大切です。ウイルスがついた衣類のホコリが、エアコンによって舞えば吸い込む原因につながります。
また、ウイルスがついた手で触れたものや、くしゃみなどで空気中に舞ったウイルスも、エアコンの風を通じて部屋の中に広がるリスクがあります。必ず帰宅したらうがい手洗いをていねいにしましょう。
ウイルス対策になるエアコンを選ぶ
近年ではウイルス対策になる機能があるエアコンも増えてきています。たとえば、ダイキンはプラズマ放電によって、有害タンパク質を分解する「ストリーマ技術」を開発しました。
新型コロナウイルスの不活性化が確認されており、花粉対策にも有効です。
参照:ダイキン ダイキンが取り組む“空調防疫”のすべて~コロナ対策から花粉対策まで
https://www.daikin.co.jp/tic/topics/feature/2212_kuroi
ほかにも自動のフィルターおそうじ機能がついたエアコンなど、こまめなフィルター掃除が難しい人でも、清潔に保てるエアコンを選ぶこともおすすめです。
中途半端なクリーニングは逆効果?清掃を業者に依頼すべき理由
ウイルス対策には徹底したエアコンクリーニングが必要です。エアコンは部屋の空気を取り込んで、再び部屋に送り返すものです。エアコンフィルターだけでなく、内部のあらゆる部分にホコリやウイルスが付着するリスクもあるのです。
エアコンフィルターも、細かい部分のカビや菌をただ洗うだけできれいに落とすことは困難です。中途半端に掃除するだけでは、カビや菌はどんどん繁殖してしまいます。プロによるクリーニングは、徹底した汚れ除去・機内乾燥によって、エアコンを清潔に保つことができるのです。
さらに、除菌クリーニングを行えるところもプロの業者の特徴です。プロの業者は除菌洗剤などを使い、ウイルスを不活性化することで、エアコンを通じた感染リスクを下げられるのです。
まとめ
エアコンは室内の空気を循環させるため、空気中のウイルスを広げてしまうリスクがあります。
こまめな換気やフィルターの清掃によって安全に使えるものの、細部に溜まったカビや菌などはプロのクリーニング技術が必要です。
細部まで洗おうと内部のパーツをむやみに分解すると、故障の原因につながります。プロにクリーニングを依頼すれば、細部まで分解したうえで丁寧に掃除できます。
新型コロナウイルスやインフルエンザの感染対策のためにも、除菌機能搭載のエアコンを選ぶと同時に、除菌クリーニングができる業者を活用しましょう。