エアコンの取り付け工事を依頼した際に、思ったより高い費用を請求されたという経験はありませんか。
数万円もの費用がかかることもあるため「これってぼったくり?!」と驚いてしまう方もいるのではないでしょうか。この記事では、エアコンの取り付け工事が高い理由とその内訳について詳しく解説していきます。
エアコン取り付けって何をするの?
エアコン取り付けは、ただエアコンを取り付けて終わりと思っている方も多いのではないでしょうか。
エアコンの取り付けで不具合や故障を予防するためには、室外機内に残ったフロンガスを取り除く作業や、配管内の不純物を取り除く作業などが必要です。また、エアコン取り付けは、実は作業工程が多く、工事には通常2時間〜最大6時間程度かかるのが一般的です。
室外機の特殊設置や高所作業などのオプションが必要な場合、取り付け時間が長引いたり、追加料金が必要になったりする場合もあります。
工事の流れ
エアコンの取り付け作業には、多くの工程があり、そのひとつひとつに理由があります。ここからは、エアコン工事を行う際の流れについて、順番に解説していきます。
STEP1:設置場所を決める
まずは、家の間取りやコンセントの位置をチェックし、エアコンと室外機を設置する場所を決めることからスタートします。
エアコンを取り付ける場所選びはお部屋の快適さを左右する重要な工程です。空気の流れやドアと窓の位置なども考慮して決めていきます。
室外機は、熱を効率よく放出できる風通しの良い場所に設置することが重要です。直射日光が当たりすぎる場所や壁との距離が近すぎる場所は設置に適していません。エアコンと室外機の配管の長さも考慮して最適な場所を決定します。
STEP2:養生
続いて、エアコンを取り付けるときには脚立を置いたり、工具を使ったりするため、お部屋や家具を汚さないように、テープやシートを使って丁寧に養生を行います。
STEP3:エアコンを設置する
エアコンの室内機を設置し、そこから冷媒配管やドレンホースを取り付け、室外に伸ばしていきます。
冷媒配管とは、空気の温度を調整するための冷媒ガスを循環させる役割を持つ重要な配管のことで、ドレンホースは、エアコンの室内機内で発生した水を室外に排出するためのホースです。
どちらもエアコンには欠かせない重要な部品なので、傷つけないように注意して作業していきます。
STEP4:配管を接続
冷媒配管とドレンホースを室外機につなげます。正しく接続されていないと、ガス漏れやエアコン効率の低下を引き起こすため、確実な設置が必要です。
STEP5:テープを巻く
配管の接続ができて、配置(レイアウト)がきまったら化粧テープを巻き付けて配管やホースを保護します。配管テープをしっかりと巻くことで、エアコンを稼働させても耳障りにならないようにエアコン配管テープが振動を吸収してくれます。
STEP6:真空引き
真空引きとは、室内機と配管内を真空にしてゴミや水分などの不純物を取り除く作業のことです。
ゴミや水分が残っているとエアコンの中に霜が付いたり、ごみが配管を傷つけたりする可能性があります。真空引きをすることで、室外機の不具合や故障を予防することができます。
STEP7:試運転
ここまで来たら、エアコンに電源を入れ、きちんと風が出るか、排水ができているか、水漏れをしていないかなどを確かめます。試運転にて問題が無ければ、エアコンの取り付けは完了です。
エアコン取り付けは高い?
エアコン取り付けの際に気になるのが、かかる費用についてですよね。
エアコンの取り付け工事は、標準の取り付けに加えて、追加工事が必要になることがあります。
その場合、追加で料金が必要になり、事前の見積もりよりも、高い費用が請求されてしまうことがあるのです。
せっかく商品を安く買えたと思っても、工事費が高いと本当に得しているか分からなくなってしまいます。そのような事態を回避するために、エアコンの取り付け費用が高くなる理由を解説していきます。
追加工事が必要になった
事前見積もりに入っていなかった追加工事が必要となった場合、はじめの見積もりより費用が高くなってしまいます。
これは、見積もりの段階で、どのような作業が必要かの見極めができていなかったことや、どのくらいの費用がかかるのかをお客様と事前に共有できていないことが原因です。追加工事は内容によって数千円から数万円まで、かかる料金もあり様々です。例えば、どのようなケースが追加料金の対象になるのか見ていきましょう。
既存エアコンの取り外し
既存のエアコンを取り外す必要があるときには、通常6,000円~8,000円の料金がかかります。
「エアコンを取り外すだけなら自分でできるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、個人でのエアコンの取り外しは、高所作業による転倒のリスクや、誤って室外機の破裂事故を引き起こす危険性もあります。また、エアコンの配管内を循環している冷媒ガスを室外機の内部に閉じ込める「ポンプダウン」と呼ばれる作業を行わなければならず、これには専用の器具が必要です。
これまでエアコンの取り外しをしたことがないという場合、業者に任せるのが確実でしょう
コア抜き
コア抜きとは、エアコンを設置したい部分の壁に配管を通すための筒状の穴を開ける工事のことで、中古物件や建売住宅で、建築時に想定していなかった場所にエアコンを設置するときに必要になります。
かかる費用は、通常コンクリート造で20,000円、木造で5,000円程。ただし、アスベストの調査が必要な木造の建物は、別途アスベストの調査費用が24,000円程度かかることに注意が必要です。
アスベスト調査の対象は、2006年8月31日以前に着工した木造の建物です。着工日が分からない場合にもアスベストを使用している可能性があるため調査が必要。「建築物石綿含有建材調査者」が設計図書などをもとに調査を行います。調査の結果、アスベストが使用されていた場合には、エアコンの取り付け時にアスベストが飛散するのを防ぐための「石綿飛散対策工事」が必要になり、15,000円程度の追加料金が発生します。
配管化粧カバー
配管の化粧カバーの取り付けも追加料金の対象です。
配管化粧カバーとは配管パイプに被せるカバーのことで、建物の外観のデザインを損なわず、見た目を良くするメリットがあります。また、紫外線や雨風から配管を保護し、劣化を軽減する役割も果たします。
配管化粧カバーは、必要なカバーの長さに応じて料金は変わるため、エアコンと室外機の位置が決まってから、見積もりを出して配管化粧カバーの設置を検討することがおすすめです。
隠蔽配管
隠蔽配管とは、エアコンの配管を壁や天井裏に埋め込むなどの方法で隠す工事のこと。
見た目がすっきりするメリットはありますが、取り付けに追加料金がかかること、故障した時の修理費用も高くなることが多い点には注意しましょう。
エアコン専用回路引き込み工事、コンセント設置工事
エアコン専用回路引き込み工事とは、エアコン1台に対して専用のコンセントとブレーカーを作る工事のことです。
エアコンは電気をたくさん使うため、エアコン専用の回路を作ることで壁の中で電線が熱を持つのを予防したり、部屋全体のブレーカーが落ちたりする事態を回避することに役立ちます。通常、15,000円~20,000円前後の費用がかかります。
室外機の特殊設置工事
一般的に、室外機は地面に直置きすることが多いですが、それ以外の場合、追加料金が発生します。
例えば、室外機の屋根上設置や上から吊り下げる天井吊りの場合などです。取り付け場所によって料金は変わるため、詳細はエアコン取り付け業者に確認するようにしましょう。
高所作業
エアコンの取り付けにはしごが必要な高所作業が発生する場合、1カ所12,000円程度の追加料金が必要です。
購入店と設置工事の業者がバラバラ
購入店と設置工事の業者がバラバラの場合、金額に関する申し送りが不十分で、事前に伝えていた費用と大きく差ができてしまう場合があります。
思ったよりも高いという事態を防ぐためには、見積もりの段階で必要な追加工事や、どのくらいの料金が必要なのかを業者と共有し、その内容についてきちんと把握しておくことが大切です。
自分でエアコン取り付けはできる?
料金節約のために、自分でエアコンを取り付けしてみようと考える方もいるかもしれません。
しかし、エアコンの取り付けは作業工程が多く、複雑で専門的な知識と技術が必要です。
作業が適切にできていないと、ガス漏れを起こしてエアコンの効きが悪くなったり、故障や火災の原因となったりすることもあります。エアコン取り付けは、費用がかかったとしても、信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。
まとめ
エアコンを設置する際に気になる取り付け費用。エアコンの取り付け工事を業者に依頼した場合、追加料金が発生することもあるため、思ったよりも高い費用がかかってしまう場合があります。
工事費用はその場で現金での支払いとなることも多いため、事前の見積もりよりも費用が高い場合、手持ちがなくて困ることもあるでしょう。せっかく納得できる価格のエアコンを手に入れたのに工事費用が高くてはがっかりしてしまいますよね。
エアココでは、本体価格と工事費用を合わせてしっかりと事前見積もりを出すため、追加費用が発生しません。また、エアココはクレジット払いができるのも嬉しいポイント。さらに、見積もりは無料で行っています。エアコンの取り付け費用が心配だという方はぜひ一度無料見積もりをご検討ください。